私はピースボートで14年勤務していた
前職何してたんですか?
と聞かれることがあるが答え方は人によって変えている。
なぜか?
それは、、、何をしていたか説明できないくらい船を出す業務は多岐にわたり、
中身が濃いので、相手の認識や温度をみながら話したいからだ。
逆に「どんなイメージ?」って質問している:笑

ピースボートの正体
私の親はまさしく
ピースボート怪しい、ピースボート真実、ピースボート正体、ピースボート北朝鮮、ピースボート洗脳、ピースボート宗教などを想像していたタイプの田舎の親だった。
もはや、宗教とは、洗脳とは、北朝鮮とは、が少なからずわかっている人は、ピースボートとリンクはしないのが一般的。
ピースボートの正体を知る上で重要なことは、どのような人が参加しているか。
今回は過去乗船者にスポットを当ててみる。
ピースボート参加者の実態
ピースボートは100日間で25か所、1000~1200人の参加者と共に世界一周をしている団体。

ナミブ砂漠
参加者は2歳~100歳まで、日本在住者9割、1割がそれ以外という参加者層。
また20カ国以上の乗組員(クルー)が400人いる為、グローバルな空間になっている。
大型客船で旅をするわけなので、衣食住、居属充(こちらもいしょくじゅう)が充実している。

世界遺産ノルウェーのソグネフィヨルドと愛娘とこれ以上はえないヒゲ
目的は様々。目的は、問わない。
ただ、船を使って、旅がしたいと思った、25か所の寄港地を効率よく(かつ一人で行くよりは安く)行ける、
または、その場所に何を期待して乗る、という共通点しかない。
多様性過ぎて、逆に仲良くなる。
日常生活で知り合ったら、たぶん友達にはならないだろうなー、というような人とも仲良くなる「きっかけ」が多い。
一番大きなきっかけは、「それぞれ人生を調整して、たまたま同じ船に乗り合わせた」ということだと思う。
朝まで語っても、終わらないし、尊重しあうような空間。
船内生活の様子、寄港地の様子、ピースボートに何を期待して、何を得たのか、満足したのか、ハプニングをどう乗り越えたのか、旅の醍醐味は、また別の機会にお知らせするとして、今回は過去乗船者についてお話する。
ピースボート過去乗船者の実態
世間では、これまで乗船した方のことを、愛情を込めて、過去乗船者とお呼びしている。
同じ船旅は二度とないので、「過去」という呼び方をしているが、その中からは2周目、3周目とリピートする人もいる。
特にシニア世代の人は、リピートできる環境にある人も多く、乗船者の半数は2回は乗っている計算になる。
私の知る限り(2018年現在)では、、、最大乗船回数歴代一位は20回超えがシニア第一位、さらにはヤング層でも10回以上乗船している強者もいる。もはや強者という次元ではなく、自宅に帰る、ような感覚だと思う。
私たちは、愛情を込めて、「おかえりなさい」とお出迎えをする。

マダガスカルの子どもたちからも、また来てねー。と本気で言われる。かけがえのない一日であったことは間違いないが、それだけ異文化交流をする機会もないのだと思う。
ただ前提として一生に一回の地球一周。
乗船したからゴールではなく、一つの通過点。
帰国後からが新たな船出となる。
なぜリピートするのか、旅の醍醐味はまた別の機会でお知らせするが
一度乗船した人はその後、何を得て、何をしているのか。
ピースボートの下船後
下船後、どんな人生を歩むのか。
それは、、、答えはない。保障もない。

手厳しいころの安西先生。成長していないことはない。
何かを期待して、何かを得ようと参加する。
ただ、履歴書にかけるわけでも、かめはめ波が打てるようになるわけでもない。
ただ、ピースボートに乗ると、界王拳が3倍だったところ、4倍になるようなことは、実際ある。

界王拳3倍かめはめ波がきかないベジータに、身体に鞭打って4倍にした悟空:笑
また船の中は「精神と時の部屋」である、という説明をしていた。
最近の若者には通用しないドラゴンボールネタばかりで申しわけない。
つまりは、たった100日間で何年分の経験、濃厚な時間ができるのか、ということ。
私が毎日3時間以上時間を費やしていた和太鼓の先生からは
この練習量は、日本で教える5年分の時間を費やしているよ。と言われたことがある。
どのような人にどのような価値を提供しているかは、答えの出ないまま船を出し続けているピースボート。
ただそれでいいとさえ思う。
何をしないとならない、こうすべき、こうしてほしい。
人を変えるなんておこがましい。
その人の価値観は、その人が決める。
世界で得たヒントや生き方、考え方、大切にしたいことなどを、帰国後の自分の生活に活かす。
ただそれだけ。

長女は物差しで日本とシンガポールの距離を計り、「なんだ、近いじゃん」って言ってた。
人生の大切な100日間と大金を投資すべきかどうかは、自分で決めること。
「この旅に投資して何か得られるものはありますか?」というオーストラリアに住んでいる若者とSkypeで話したことがある。
それは自分で決めること。
電卓はじいて、損得勘定で考えてもいい。
一生に一回は今しかない、という気持ちで臨むのも良い。
日常では得られない時間を自分で勝ち取るかどうか、その時間を費やしたいかどうかは、自分が決めること。
ワクワクしたら、飛び込んだらいいと思う。

次女が描いた夢の世界一周航路
ただ一つ言えることは、これからの時代は今まで以上に働き方、生き方が多様になってくる。
人生100年時代、仕事、生活はAI化され、これまで人間がめんどくさいと思っているようなことは自動化され続ける
世界では人口が増え続け、日本では減り続ける。終身雇用、年金、家族も成立しない時代。
今ある仕事も減っていくだろう。昔の常識からはわけのわからない変化が今まさに起こり始めている。
その時、あなたは何を考えて生きて行くのか。
自分が楽しいことを生き方にしていったら、楽しい人生が待っているのかなと思う。
世界には忘れかけた大切なものがたくさん詰まっている。
それを確認して、自分の生き方に落とし込むだけでもそうとうな経験、価値だと私は思う。
大切なシンプルな生き方に気付くかも知れない。
これは意外と日常では気づかない、気づいてもめまぐるしく過ぎて行っているのかも知れない。
世界で得たヒントをいかすかどうかは、あなた次第。
みんなちがって、みんないい。
個性、多様性を認め合う、よりよい社会になるヒントがたくさんあると思う
ピースボートはそんな経験ができる場所。

みんなちがってみんないい、小学校の道徳の授業で講師を努めた
ピースボートの同窓会
ピースボートでは1983年の第一回目の企画から、毎回通し番号をつけてクルーズに名前をつけている。
私が乗ったクルーズは第46回(北半球周り)。お金と人生をかけて、ピースボートに乗船した。
そのあとは、働きたいと門をたたき、仕事として乗船させてもらっていた。
ピースボートの同窓会(同航会)は、そんな参加者が主体となって企画して実施する。
有志の会。
私は毎回この幹事を親友と一緒に企画している。
集まる場所を作る。
これは、船の中の船内企画と一緒。
楽しいから。会いたいから。刺激をもらえるから。初心に帰れるから、学びたいから、わくわくしたいから。
それぞれの道に進む。それでいい、とお伝えしたが、
個人的には、これからもずっとつながっていたい。
だから場所を作る。
来年は15周年記念同航会。
わくわくしかない。
5周年は150人くらいかな
私の次の目標は、同窓会だけでなく、新しい場所を日本国内にも作りたいと計画中。
船から降りたら、是非、一度、山梨県北杜市にお越しくださいませ。
海はないけど、そんな場所作りを続けたい。
ピースボートに一度でも好奇心を持った人たちは、面白い人が多いことを知っているから。

山梨県じゃないよ、ケニアだよ
地球で遊び、地球に学ぶ。
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